放射線取扱主任者試験 実務 第1章チャレンジ 壊変強化版
北島先生からの挑戦状
壊変形式・壊変図・半減期計算・エネルギー・線源用途を、事前学習で整理してから挑戦できます。
このアプリは、第1章「線源の知識・放射性同位元素装備機器関連」の反復学習用です。壊変形式、α壊変、β壊変、EC壊変、γ放射、内部転換、壊変図、半減期、エネルギー、装備機器との対応をゲーム形式で確認できます。収録問題数:348問。
事前学習:第1章 線源・壊変攻略
このページは、問題に出している内容を解けるようにするための整理です。答えの丸暗記ではなく、「質量数・原子番号がどう変わるか」「何が放出されるか」「スペクトルや遮蔽で何を問われるか」を先に確認してから挑戦します。
1. まず覚える電圧……ではなく「壊変の変化」
壊変問題は、ほとんどが次の3点に分解できます。
① 原子番号Zが増えるか減るか、② 質量数Aが変わるか、③ 放出される放射線・二次放射線は何かです。
核種名を全部覚えようとする前に、この3点で選択肢を消せるようにしておくと、過去問形式の組合せ問題に強くなります。
2. 壊変形式の見分け方
| 壊変形式 | 核内で起こること | A・Zの変化 | よく問われるポイント |
| α壊変 | 42Heを放出 | Aは4減少、Zは2減少 | 高LET、短飛程、薄い放射面、内部被ばく、飛程式 |
| β−壊変 | 中性子 → 陽子+電子+反ニュートリノ | Aは不変、Zは1増加 | 連続スペクトル、制動放射、低Z材で遮蔽 |
| β+壊変 | 陽子 → 中性子+陽電子+ニュートリノ | Aは不変、Zは1減少 | 0.511 MeV消滅γ線、ECとの競合、しきいエネルギー |
| EC壊変 | 原子核が軌道電子を捕獲 | Aは不変、Zは1減少 | 特性X線、オージェ電子、低エネルギーX線源 |
| γ放射 | 励起核がγ線を放出して低い準位へ移る | AもZも不変 | 線スペクトル、透過力、核準位差 |
| IT壊変 | 準安定状態から基底状態へ移る | AもZも不変 | mの意味、γ線、内部転換 |
| 内部転換 | 核のエネルギーが軌道電子へ直接移る | AもZも不変 | 内部転換電子、特性X線、オージェ電子、Zが大きいほど起こりやすい |
3. α壊変で解けるようにすること
α壊変では、質量数が4減少、原子番号が2減少します。たとえば親核種から娘核種を問う問題では、元素名を知らなくても、AとZの変化から選択肢を絞れます。
α線は透過力が弱く、紙や皮膚表面で止まりやすい一方で、比電離が大きく内部被ばくで重要です。線源では放射面や窓が薄い場合があり、破損・汚染に注意する問題も出ます。
計算では、空気中飛程の近似式 R = 0.318E3/2 が問われます。EはMeV、Rはcmとして扱う形を押さえます。
4. β−壊変で解けるようにすること
β−壊変では、中性子が陽子に変わるため、質量数は変わらず、原子番号が1増加します。
β線はエネルギーがニュートリノなどにも分配されるため、連続スペクトルになります。これはγ線の線スペクトルとの対比でよく問われます。
遮蔽では、鉛など高Z材料にβ線を直接入れると制動放射が増えやすいため、線源に近い側はアクリルなどの低Z材料を使う考え方が大切です。
5. β+壊変とEC壊変の整理
β+壊変とEC壊変は、どちらも陽子が中性子になる方向なので、原子番号は1減少します。ここが共通点です。
違いは、β+壊変では陽電子を放出し、停止後に電子と対消滅して0.511 MeVの消滅γ線を2本出すことです。
EC壊変では原子核が軌道電子を捕獲するため、内殻空孔に伴い特性X線やオージェ電子が出ます。EC壊変と内部転換はどちらも特性X線・オージェ電子が関係するため、違いまで確認しましょう。
6. γ放射・IT壊変・内部転換
γ放射は、励起状態の原子核が低いエネルギー準位へ移るときにγ線を出す現象です。質量数も原子番号も変化しません。
IT壊変は、mが付く準安定状態から基底状態へ移る壊変です。γ線を出す場合もあれば、内部転換を伴う場合もあります。
内部転換ではγ線を出す代わりに、核の励起エネルギーが軌道電子に渡され、内部転換電子が飛び出します。その後、内殻空孔により特性X線やオージェ電子が放出されます。
7. 壊変図の読み方
壊変図では、親核種から娘核種への矢印、分岐比、励起準位、γ線エネルギー、内部転換を読み取ります。
特に、137Cs → 137mBa → 0.662 MeV γ線、90Sr → 90Y → 高エネルギーβ線、60Co → 1.17 MeV・1.33 MeV γ線の流れは、選択肢でよく狙われます。
8. 半減期・壊変定数の計算で必要な型
半減期計算は、難しい式よりも型で解く問題が多いです。
半減期を1回経過:1/2、2回:1/4、3回:1/8です。
式で問われる場合は、A = A0e−λt、λ = ln2 / T1/2を押さえます。問題文に「何日で1/8」などが出たら、半減期が何回分かを先に考えます。
9. 過去問で迷いやすい比較
- β線は連続スペクトル、γ線は線スペクトル。
- β+壊変とEC壊変は、どちらも原子番号が1減少する。
- EC壊変と内部転換は、どちらも特性X線・オージェ電子が関係するが、ECは核種が変わり、内部転換は核種が変わらない。
- γ放射・IT壊変・内部転換では、質量数・原子番号は変化しない。
- α壊変はAが4減少、Zが2減少。飛程は短く、比電離は大きい。
- β線遮蔽では制動放射を考え、線源側に低Z材料を置く。
- 137Csの0.662 MeV γ線は、娘核種137mBaから出る。
- 90Srでは娘核種90Yの高エネルギーβ線まで意識する。
10. このアプリで強化した出題範囲
今回は、壊変形式ごとに開いたときの問題数が少なくならないように、α壊変、β壊変、EC壊変、γ放射、内部転換、壊変図、計算問題を追加しています。
「単に核種名を答える問題」だけでなく、過去問で出やすい組合せ問題・変化を問う問題・スペクトルを問う問題・遮蔽を問う問題を増やしています。